Little by little one goes far.

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和人が流行りの歌を口ずさむ頃には、酔いもまわり追いかけっこですら楽しくなる。 つい数ヶ月まで夕方になれば家路についた。そんな事すら忘れ、夜な夜な遊ぶ。大人になった気さえする。 「ちょっと、あなた達。こんな時間に何をしているの!」 和人は聞き覚えがある声に、体が凍りつく。公園の入口で、薄暗いライトを浴び母親が立っていた。 「お隣の三木さんから電話があったわ。お宅のお子さんが飲んで暴れてるって」 お隣……そういっても、昔から大した近所付き合いはしていない。 「別に、暴れてねぇし」 和人はプイッとむくれる。 「暴れてないとしても、お酒はダメでしょう?」 母親はベンチの上に散乱する缶ビールを拾い始め、他の三人を睨んだ。
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