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その日によって集まる人数は変わる。けれども、夏休みも終わり冬が近付くにつれ、一人、また一人と仲間は減っていった。
「夏休みの間は楽しかったな」
たった四人になる。楓真は今だに理解できずにいた。
今更、受験勉強をしたところで、世界が終われば無駄な事。それより、中学三年生である今を楽しみたい。
夏休みも終わる頃、仲間だった一人の家に泊まりに行った。他の家族は親戚の家に行きしばらくいない。修学旅行気分で大勢で押し掛けた。女子も同じくらい集まった。
最初は普通に楽しんでいた。都市伝説で盛り上がった頃、楓真がその家にあるアルコールを飲みだした。
「来年から世界がないンなら、勉強したって無駄じゃね?受験もないンだし、楽しくやろうぜ」
楓真の意見に反対する者は一人もいなかった。
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