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空を見上げると星が輝いている。小高い場所にある小さな公園から住宅地の明かりがよく見える。
世界が終われば味わう事の出来ない景色。そう思うと和人は世界の終わりが来ない日を願ってしまう。
「フーマ。ずっと気になっているンだけど、このビールどったの?」
缶ビールを開け、一口飲むと楓真に聞いた。
久しぶりに飲むビールは、和人にとって、相変わらず美味しいモノではなかった。
美味しそうに飲む他の三人と違って、どうでも良いモノ……。
悪い噂を耳にした大人達は誰一人として、アルコールの類を和人達の見える場所には置かなかった。
どんなに親に頼まれたと話しても、未成年者は断られる。
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