第1章

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昼御飯も終わって、二人でテレビを見ていたとき、携帯から音がなった。 音が黒電話だ。 「俺だわ、メールきた」 「黒電話なんだね。着信音」 ――メールなのに。 そう思ったが、どうでもいいので言わなかった。 「ユウから。これから遊べるかだって。お前も居るけどって送ってみるわ」 「え、あ。ちょっと待って」 ユウは、自分ではなくて太一を誘いたいがため連絡してきたのではないのだろうか。 その考えが頭をよぎった。 「俺用事あるし、止めとくわ」 「連絡しとく」 「さんきゅ」 ――ユウ、がんばれ。 心のなかで声援を送った。
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