1章 帝国衰退の時代

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国は大きく乱れているもののそれでも華やかな時代を謳歌している場所がある。 13代雷帝の居る(カアン)である。 その都に多大な喝采を浴びながら行進する軍があった。 北方の反乱を鎮圧した《ライガ》将軍率いる討伐軍である。 《ライガ》将軍は初代雷帝の兄弟の子孫で代々軍事における名門の一族である。 ライガ将軍は宮中の謁見の間に招かれた。 「ライガ将軍、貴公を軍事の長大将軍に任命する。早速だが東方の《河州》にて再び不穏な動きがある。貴公はその備えを任せる」 雷帝に次ぐ権力を持つ宰相(サデン)が言った。 かつて《サデン》はライガ将軍より身分が低かったが、《河州》で起きた大反乱の鎮圧にて2人の地位は逆転し、《サデン》は宰相までのし上がりライガ将軍は一介の将軍のままであった。
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