1章 帝国衰退の時代

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宰相はライガ将軍に暴動鎮圧を命じると下がらした。 「あの宰相はいったいこの国をどう考えているのでしょうか」 ライガ将軍の長男(ライル)は酷く憤慨していた。 「ライルよ。宰相が私の言葉の意味の分からぬ人ではない。あの地位ともなれば様々な問題を処理しなければならないのだろう」 ライガ将軍は息子をなだめるもののその怒りは取り除けない。 「そもそも河州での乱は父上が相手した軍こそが敵の主力で他はただの寄せ集めでした。それを記録上の戦果だけで…」 ライルは悔しそうに拳を握った。 「だが私の軍が多大な被害を被ったのは事実だ。それに今は将軍としてやらなければならない事がある。今回の暴動によって各地でさらなる反乱が起こるだろう。まずはそれを対処せねばな」 ライガ将軍はライルにそう伝え宮中を暴動鎮圧に向かった。
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