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手さぐりで目覚まし時計を手に取ると
鳴り続ける目覚まし時計を
手にしたまま上半身を起き上がらせた。
すると……
目覚まし時計を手にするなり
上半身を捻り手首のスナップを利かせて
起き上がりざまに
壁めがけて、ぶん投げだした。
それは凄まじいスピードで飛んでいき
「ガシャーーーン」
と音をたてながら落ちていき
床に落ちた反動でアラームが途端に鳴り止んだ。
すると英嗣は
まるで自力で起きたかのように
無言で立ち上がり
時計の方へ歩み寄っていった。
時間を確認するなり彼は目を丸くさせた。
長い期間、投げ続けられた時計は
アラームが鳴る針の位置がズレていたのだ。
そのため、いつもより遅く起床し
バイトに遅刻しそうなのだ。
すると、出かける準備を始めた。
走ればまだ間に合う時間帯であった。
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