どうでもいい話

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そう、不思議なヒトだった。 誰も寄せつけない雰囲気をしてるのに、昔から知ってたように懐に入ってくる。 けれども、どんなに親しくなっても距離があるの。 遠慮のようなものかも知れないし、もっと違う何かだったのかな。 それを短い間に繰り返して、ユウジはいつの間にか毎日私の家に居たの。 相性の良い身体してたなあ。 ピタリと添うのよ、色んなとこが。 温かい器用な指でさ。 あの子、決まって言うの。 おーい、起きろよ、サトコさんに失礼じゃないかって。 全然悪くなかったわよ、私には。 まあそういうこと。
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