いち

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一瞬迷って、動かそうとした腕を止めた。 一番ヤバい王冠は既に外してある。 身に付けている装飾品にリグゼンブルー帝国を思わせる物は無い。 てか別に有っても、大丈夫じゃね? そんでもってフィリア王国だけでなく、一部の重鎮にしか素顔は知られていない。 というわけで、フードを外した。 視界を遮るものが無くなり、途端に集まった数多の視線に気が付いた。 周囲の人間が皆俺の顔を見つめ、どこかふわふわとした眼差しでボーッと静止している。 ………なんだか新手のホラーみたいなその光景からたくなってきたんだが…。
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