赤面症

2/2
前へ
/1238ページ
次へ
緊張したり、恥ずかしかったりすると顔が赤くなっちゃう人っていますよね。あれって、見てる方は「かわいい」って思うけど、本人だと、マジ嫌なもんらしいです。 はい。 自分そうっす。 初めて自分が赤面症だと知ったのは、小学校の社会科見学のバスの中。 たしか、車の工場(いすz0)を見学するっていう内容だったんですけど、たまたま隣に座った子がクラス1の人気者。(自分は、おとなしーーーーーい子) バスの中で先生がクイズを出すんですよ。 俗に言う、課外授業で生徒の好感度をあげて、人気をあげちゃおう作戦。 大人になった今は、先生って大変だよなって思います。 うん。だって、モンスターペアレンッツゥ怖いもん。 給食費払わなくても義務教育だからイイって主張するんですよ。 どうやったらそんな考えになるんでしょう。オオカミさんに育てられたのですか。ターザンですか。 脱線しましたが、お隣の席の緒方くん。先生のクイズにぐいぐい食いつくんです。そりゃあもう、アマゾン川のピラニアかってくらい。 常に飢えてらっしゃるんです。 まあ、違う意味で自分も常に飢えてます。誰か愛してください。 『フルーツポンチを逆さまにするとどうなる?』先生がにやにやしながら言います。もうすでに目線がこちらにきています。緒方くんと先生は何かの公約を結んでいるようです。 緒方くんは、大きな声でいいます。 「僕は恥ずかしいので、隣の浅葱が答えます」 !? いきなりのデットボールです。クールに窓の外を見ていたのにいきなりの変化球です。 おそらくイチローでも今のボールは打てません。 この瞬間、顔が熱くなって喉から声がでなくなりました。 先生はいいます。 『浅葱は赤面症だなあ。』 この聞いたことがない未知な言葉のせいで、暗い小学生時代をすごしたのを今でも思い出します。
/1238ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17人が本棚に入れています
本棚に追加