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「姉上~、只今~」
「あ、お帰り」
妹の武蔵が如何やらケーキを買って帰って来たらしい。
「は~あ、道路ぐっちゃぐちゃで大変だ此れ。おまけに車に泥をひっ掛けられるところだった。汚ぇ汚ぇ」
愚痴を言いながら居間に入る扉を開けて武蔵が来る。
「姉上、頼まれたケーキ買ってきましたぞ。いつもの店のいつものショートケーキ」
武蔵はケーキの入った紙箱を私に見せる。
「有難う。此れを食べないと、誕生日が来た気しないわ」
にっこり笑うと
「姉上は此処のケーキ好きですからね。まぁ、私もですが」
二人でハハハと笑った。其処に
「たっだ今ー♪♪」
意気揚々に末っ子信濃の帰宅。
「お姉ちゃん、大鳳ちゃんからプレゼントだって♪」
大鳳とは信濃の親友の女の子だ。裁縫が得意な女の子でよく私の服を作ってくれる。
「これ♪」
信濃から受け取った箱の中には白いワンピースが入っていた。
「あら~、綺麗。早速着替えて来るね」
「了か~い♪」
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