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「キャプテン。悩んでいるのなら一つ提案がある」
タケルがまた混乱し、頭をかきむしっていると冷静なムサシの声がスピーカーごしに流れてくる。なにか妙案が浮かんだのかと、一瞬は部員達の顔が明るくなる。
そんな皆の反応に戸惑う様に、6人側にいるムサシは少しだけ口許を歪めた。
「期待させて悪いが、これは解決策じゃない。妥協策……というのが正しいな」
「だ、妥協策……だって?」
タケルは思わず聞き返す。ムサシは仏頂面のまま頷いた。
「キャプテン……今から本当にキツいことを言うことになるが……とりあえず黙って聞いてくれ……時間がない」
タケルは非常に不安な気持ちになりながらも、とりあえずはムサシの指示に従うことにした。ムサシの言う通り、最初の犠牲まで時間がない。
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