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「さー皆さーん?ルールは理解できたなかなー?」
耳に手をやって返事を待ち構えるリリに、観客は大歓声で応えた。それに満足げにリリは微笑む。
「若き高校生諸君はだいじょーぶかなぁー?」
ニコニコと笑顔のリリとは対照的に、高校生達の表情はぐちゃぐちゃだった。頭を抱え込んで今起きている現実を必死に否定している。
いつまで嘆いてるんだか……。先週まで自分達も、画面の向こう側でこの番組を楽しんでいたじゃないか。
リリはつまらなそうに目を細める。興味をなくしたのか、リリは観客席の方へと向き直り、先ほどと同様に笑顔を振りまく。
「ではでは皆さーん♪お手元の機械で、どの結末にいくら賭けるかを決めて下さいねー☆」
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