第1話

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「学業に邁進ねぇ………特に意味が無いと思うけどな……」 とぼやきながら制服と言う学校用の服を来ていると、 「おーい雨森~準備出来たか~?」 とドアの向こうから声が聞こえてきた。誰なのか、と言っても選択肢は1つしかない。同じアパートに住む鷲羽京谷(わしわきょうや)だ。 たまたま同じアパートで同じ高校に通うらしいのでこの間知り合った、と言っても鷲羽から一方的に近寄ってきたのだが。 はぁ、とため息をついて扉を開けて 「もう少しで行くからちょっと待ってろ」 と言って部屋に戻り鞄を取り身だしなみを整える。 「しかしこの制服ってのは慣れないな……」 ブレザーと言う形らしいがどうもしっくりこない。普通の服よりも少し窮屈で動きにくいし。 「まあそのうち慣れるだろうし、気にしなくてもいいか」 そう言ってドアを開けて鍵をしめて階段を降りる。そしてそこにいる友人(仮)に向かって言う。 「おはよう、鷲羽」
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