亡霊達の呪い

ドッペルゲンガー

翌日、朝ご飯を食べに台所に行くと母さんがオレを見てこんなことを言った。

｢あんた昨日何回トイレに行ったの？それにドタバタうるさいわよ｣

｢は？オレ昨日の夜は起きてないよ｣

｢何言ってるの、まったく落ち着かない子なんだから｣

(………昨日から良夫や健太といい母さんといい、みんなでオレをバカにしているのか？)

オレはそんな疑問を抱きながら自分の部屋へ行って勉強をすることにした。

その時、オレの目の前を黒い影がまたスッと通った。

(和室の方に行った…)

オレはその黒い影を追い掛けて和室に入ったが、そこには何もなかった。

気のせいではない、確実に、今何かがいた。