ドッペルゲンガー

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良夫との電話を終えたオレはいつの間にか学校まで来ていた。走ったため汗がすごい量だ。     「ここに………オレが、……ドッペルゲンガーがいる………」     今度はゆっくりと校舎に向かう。中は静まり返っている。     校舎の中を歩きながら、自分だったらドコに行くだろうと考えた。     「教室……」     オレの教室は4階にある。すぐに階段を登り始めた。     「あ、浅野くん。どうしたの?」     まずい、先生だ。     「汗びっしょりじゃない。さっきまで教室にいたのに、何してたの?」     さっきまで………教室にいた………?     「先生、それ、本当の話しですか!?」   「本当ですかって、自分のことなのに……おかしなことを聞くのね」     やっぱり、良夫が見たのも、先生が見たのも奴だ。やっぱり、オレのドッペルゲンガーがいる………
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