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まあ兄弟揃って残念だよなぁ…。こういう所見ると。
『……にしても、いくら局長がいないからっても公安局機能してるっていうのにわざわざ僕の所に来るという事は….、
彼等よっぽど局長が必要に感じてるんだねー…。特に警視庁長官殿がお気に召してるようで…』
「……警視庁長官ってゆーけど、ろくに社交界とかにも出て来ないけどね。」
『まあそれがあの人の性格だからね…。』
「…死ねばいいあんな狸じじい…」
『仮にも長官なんだから…警視総監の上司にあたるんだよ?』
「ま、実力は本物だからいいけど…。兄さん、今度からそういう人が来るなら前持って言って。
避けるから」
『ふふっ…分かったよ湊兎。』
なんだか凄い色っぽい声が聞こえたんですがなぜ。電話越しでそんな声出されても気持ち悪いだけなんですけど。
「じゃ切るね」
『ええっ!湊兎ぉ!まだ湊兎のラブリーなヴォイスを聞きた..ブチッッ』
無理やり切ってやった。電話の向こうからはツーツーという機会音しかしない。
さぁて……出てきてもらいましょーか…。
「大原くーん、いるの分かってるよ。」
突然名前を呼ばれた事に驚いたのか「あっ?」って声が聞こえた。
素直だな。一匹狼のくせに。
「……何で分かった」
仏頂面で出てきた大原君。ていうかね、気配バレバレだからな。
「分かるって。俺気配探んの得意だから。……で、大原君さぁ、今の会話聞いてたよね。」
「っっ………!」
口は笑ってるが鋭い瞳が大原を射抜く。軽く怯んでしまったようだ。
「どうしてお前が警視庁長官なんて口にしてんだ…」
「別に大原君には関係無いよね。ま、気にしたって無駄なだけだけどな。」
「!んだと……てめぇ…」
「それに俺…自分の事を詮索されるのが一番嫌い。」
ハッキリそう言うと大原君はカチンときた頭で騒ぎ出したもんだから俺はさっさとその場から離れた。
それに大原君は王道君とイチャイチャムフフなためのホモホモ要員なんだから俺に関わられたら面倒だしね。
あー、どっかに萌え落ちてないかなー。
そんな事を考えてたらなんと!なんとなんとなんと!アッー!な声が、聞こえてきたのです!
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