知らなくていい

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思い切って告白するぞ! と決めて初めてホテルに連れて来た。 下調べはバッチリだが、まさか秀樹がオドオドし始めるとは、正直予想外だった。 1500円を何度も呟いてる。 そんな事よりも、こいつは 「俺にも好きな人が出来た」との精一杯の告白を、喜ぶと言いやがった。 その後、なぜか立ち上がり、意味不明な発言をしたかと思えば 「神経衰弱か!違うよ!垂直飛びだよ」 の違うよ!で 裏パンされた 左頬が痛い。 全くもって 手酷い失恋だ。 落ち着くように諌め、俺は諦めと、より大きくこいつを好きになってしまった様だ。 ぶたれたからでなく、愛おし過ぎる 俺も少し落ち着こうと、コーヒーを飲んでみる。 もう少しだけ、好きでいさせてくれ。
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