知らなくていい

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あいつ先生に呼ばれてたな… もう俺には関係ないと思いながら、教室に帰って来てしまった。 秀樹はこの席から俺を見た事はあるんだろうか? 俺にしか見えない あの煩悩ツリーの事を打ち明ける気になったことはあるんだろうか? 一方的な片思いにバカバカしく思えてきた。 しかし、涙はさっきからポタポタと机に弾き、音を奏でている。 俺を慰めるかのように聴こえて、いつの間にか、秀樹の体操服に顔を押し付けてた。 ガラッ・・・・はぁ 驚きのあまり、全部持ったまま走り出してしまった。 なぜ防災頭巾が体操服の袋にひっかかったのか分からないまま それよりも 気付かれたか? どちらでもいい 思い出にいただいておく事にした。 これでおあいこだ
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