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そこには、目撃者が腹を押さえながら立っていた。
「貴様か…ッ!」
「ばれちゃったな…」
不意打ちを食らったのだと、今気がついた。
人間の癖に…、
「舐めた真似をしてくれるでは無いか」
「うわ…、あんまり効いてない…最悪」
人間はそう落胆をするが、効いていないのではない。
頭に鈍痛が走るが、それすらも怒りで押さえながら人間を睨みつける。
よく見ると、爪で突き刺した腹も、血を流した形跡が無いし、一杯食わされた様だ。
人間に此処まで喰らわされるとはな…。
「人間、貴様を本気で殺してやろう」
「勘弁、見逃せ」
そんな言葉を無視して、自慢の鋭利な爪で人間襲いかかった。
【視点切替終了】
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