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廃病院を目指して走る中、俺は今までの人生を振り返らずにはいられなかった。
どうして俺の人生はこうも波乱満ち溢れる修羅の道なんだ!
生まれて間もなく俺は捨てられたらしく、親の顔を知らずに生き抜いたこの十数年。
孤児院に拾われて、奇跡的に掴み取った人生は何故こうにも非情なのだろう。
街を歩くだけで汚いと罵られ、店に入れば帰れと足蹴され、孤児院に帰れば、他の孤児に殴る蹴るの暴行。
俺を拾った孤児院の先生はいきなりの心臓発作。それ以来、他の先生からは『悪魔の子』と忌み嫌われる始末。
それだけでも充分不幸なのに、まだまだ不幸自慢は終わらない!
居づらい孤児院を出て、寮制度のある学校に進学するも、なんと魔力が無いことが発覚。
今時魔力無し主人公物語なんざ流行るか?!
当然落ちこぼれのレッテルは否応なく貼り付けられ、周りからはさげずみの眼差し。もはや快感を得れるレベル、最強のマゾヒズム此処に誕生。
色々あり、生徒会からは目を付けられ、学院一番の実力者には心底嫌われ、先生からは学院の壁蝨とまで呼ばれた。
…………。俺がなにをしたんだってんだ!!
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