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「んー、いないと言えばいないかなぁ」
有耶無耶にする。
「えー、誰々?えと、そのやっぱり……赤土さん、とか?」
ないわぁー。
「逆に聞くけど、陽翔は赤土さんの事が気になるわけ?」
「えっ、お、俺!?」
面を食らったような顔をする陽翔。自分から質問してきたくせに、この慌てよう。童貞だな。いや、僕もだけどさ。
「どうなんだぁ~?」
肘で陽翔の脇腹をつっつく。今の僕そうとうウザいと思う。自覚がある分、酷いね。
「うっ、俺は……」
顔を真っ赤にして俯く。可愛いやっちゃのぅ。
そうやって、陽翔で遊んでいると
「おやぁ?どうしました?笹倉君に小池君」
ニタニタとした笑みを浮かべた折田さんが話しかけてきた。
その顔は、性と言う欲にまみれていて犯罪者の顔一歩手前だった。
「ちょっと、折田なんかが笹倉君たちに話しかけるなんて、図々しいのよ!」
折田さんのような不細工(僕にとっては美人)が僕たちのようなイケメンに話しかけるのが気に食わなかったのか、そこそこ可愛い子(僕にとってはブス)が割り込んできた。
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