12人が本棚に入れています
本棚に追加
自分が成長をするにつれて、色々と話が聞こえてくる。冷徹に闇を祓う、と言われている。とか、逆らえば粛清だ。とか。本当かどうかは知らない。
けれど、かの女性を見ていると、納得がいく。それくらい周囲が眼中に無いようだった。頭を下げられるのが当たり前。顎どころか視線一つで人を使うのが当たり前。
そんなかの女性を、自分はとても誇らしく思った。――同じ一族として生まれた事を。
思春期に入った頃には、かの女性の為にどんな役に立てるのか、それだけを考えていた。その為ならどんな事もするつもりだった。
自分も他人もかの女性の為なら喜んで、いくらでも犠牲にしただろう。かの女性が望む事が無くとも。
最初のコメントを投稿しよう！