1人が本棚に入れています
本棚に追加
「うわぁぁぁぁ」
広々とした部屋に悲鳴が響きわたる。
「た、助けてくれ~!」
でっぷりとした男が悲鳴をあげているが誰にも聞こえない。
しかもその背後には…
「ご主人様、まさかお忘れになられたのでしょうか?この部屋には防音装置がついていて外からは誰にも聞こえないと、あなた自身で…。」
男はガタガタとふるえている。
「それに」
背後の女はいう…。
「奥様もお子さんもあなたが殺害したではございませんか。」
「そ、それはお前が」
「問答無用です。」
背後の女は包丁を高くあげ…。
「あ、悪魔!!」
男の生涯で最後の言葉が響く。
それを聞くと背後の女は場違いな優しそうな微笑みで…
「そういってもらえると嬉しいです。」
5秒後、いくら叫んでも聞こえない部屋で、この家の主人は誰にも聞こえない悲鳴をあげて…。
最初のコメントを投稿しよう!