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目が覚めると、部屋にいた。
だが自分の部屋ではない。灰色のコンクリートで作られた部屋だ。部屋の中には勉強机とベッドと棚の三つが配置してあった。
明らかにおかしい。どうなっているんだ?
ふと気付いたのは勉強机の上にあった封筒。怪しいながらも調べなくてはいけない気がした。
封筒は細長く、薄茶色をしていた。厚さはけっこうある。
中を取り出してみる。出てきたのは真っ黒の携帯電話と何かのマークが彫られたコイン。そして一枚の手紙。
手紙を広げると、結構短い文が書かれていた。
『あなたは牡羊座のコインに選ばれました。この手紙を読み次第、リビングに来て下さい。黒い携帯電話は他者との連絡用に使って下さい。』
ひと通り読み終わった俺…天城健介は部屋を出た。
部屋を出ると、真っ白で明るい廊下に出た。
なんかSF漫画に出てくるような風景だ。
その廊下の壁に、親切に全ての行き先が書いてあった。
「リビングに墓地に牢屋?拷問室なんてのもあるな…。」
さっぱり分からない行き先を無視して、行き先を見てリビングに向かった。
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