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今日は燃えるごみの日ということで、いつものように玄関へ溜めているごみを右手で持ち上げ、ごみ捨て場へと急ぐ。
丁度、アパートの向かいに住むおばさん達が井戸端会議を行っていたので、私も混ぜてもらう事にした。
私と同じタイミングで来たおばさんたちも一緒に会話へ入る。
「おはようございます」
「あら、おはようございます」
「そうそう、いま話してたんですけどね、大竹さんとこの二号室、また新しい方が入られたらしいわよ」
その話を聞きながら、住んでいる人間に対して明らかに小さすぎるごみ捨て場へ持ってきたものを放り投げ、崩れてこない事を確認してから振り返る。
「確か、今日引っ越されたばっかりでしたね。またですか? あそこ……出るらしいけど」
自分の住んでいるアパートの事なので、口を挟もうか一瞬、迷ったが、せっかく輪の中に混ざったので口を開く事にした。
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