合コンは戦場だった①

7/12
前へ
/20ページ
次へ
「新平。もうお前以外の皆には話したんだがな……。」 宏太が新平を見据えながらゆっくりと喋り出す。周りの連中も新平の方を見ている。 新平は瞬き一つせず宏太の言葉に集中する。 「明日の放課後……合コンがある。」 「へ?」 予想外の言葉に緊張が解けて変な声が出てしまった。職員室前で宏太の言った、いい知らせの意味がやっと理解できた。 「なんだよ宏太、そんなことかよ。だったら皆で楽しもうぜー。」 新平はヘラヘラしながらそう言った。だが、誰も全く笑おうとしない。先程の硬い表情のままだ。 宏太から意表を突く言葉が放たれる。それは新平を貫いた。 「お前は女子側が10人も用意してくれると思っているのか?」
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加