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「何で……何で宏太はこんな酷いことを。こんな思いするぐらいならいっそ合コンがあるなんて知らなければ……。」
泣きそうな声でぼそぼそと話すのは内藤 洋介。あだ名は彼の顔の輪郭が茄子に似ていることからナスビである。
「この馬鹿野郎がぁ!!」
怒声と共に拳がナスビの頬にめり込む。ナスビは吹っ飛んだ。
「馬鹿かてめえは!宏太は一人抜け駆けする事だって出来たんだ!それを…それを俺達にもチャンスくれたんだぞ。チェリーボーイから抜け出すチャンスをよぉ!」
この熱い男の名は馬場 美樹。ファンキーな生き方を信条にしている。
「いいんだ美樹。それにナスビも済まなかった。俺が無神経だったからこんな事に……。」
宏太はすまなそうに言った。美樹は自分の無力さに打ちひしがれていた。
ナスビは死んだ。
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