【第一章】
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純一は黙ったままジッポライターの火を着けようと指を動かすが指が微妙に震え火が点かない。 2、3度繰り返すがやはり点かない。 田辺が100円ライターで火を点け、純一の顔の前に差し出した。 純一は田辺の差し出した火でタバコに火を点け大きく煙りを吸い込みそして吐き出した。 そしてゆっくりと状況を飲み込みようにタバコの煙りを吸い込んでは吐き出す作業繰り返した。 純一は「嘘だろ!」とだけ、何とか言葉を発した。
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