14293人が本棚に入れています
本棚に追加
/1029ページ
逸る気持ちを抑えて、やっぱり次のお休みのときかなぁと独り考えてると
『残業っていつもある?』
と尋ねられ
『今はないんです。
少し前までは繁盛期でどうにもならないほど、だったんですけど。』
聴かれてもない事まで思わず話してしまった。
『おぉ、偶然。
俺も今の時期、ちょうど残業ないんだ。
じゃぁ・・・明日とかでも?
仕事終りに迎えに行くよ。』
あれよあれよと言う間に、話は決まり。
結局、一番最短で会うことになった。
彼の誘いは、さして強引とかじゃなく。
なによりわたしが会いたかったから既に何を着て行こうかとか、想いを巡らせた。
『じゃぁ、明日。
はやく寝ろよ。』
とか言いつつも、通話を終える間際に伝わってきたのは
『おやすみ、茅子。』
って言葉。
声を聞いた耳がやけに熱かった。
最初のコメントを投稿しよう!