*2*

27/27
14293人が本棚に入れています
本棚に追加
/1029ページ
逸る気持ちを抑えて、やっぱり次のお休みのときかなぁと独り考えてると 『残業っていつもある?』 と尋ねられ 『今はないんです。 少し前までは繁盛期でどうにもならないほど、だったんですけど。』 聴かれてもない事まで思わず話してしまった。 『おぉ、偶然。 俺も今の時期、ちょうど残業ないんだ。 じゃぁ・・・明日とかでも? 仕事終りに迎えに行くよ。』 あれよあれよと言う間に、話は決まり。 結局、一番最短で会うことになった。 彼の誘いは、さして強引とかじゃなく。 なによりわたしが会いたかったから既に何を着て行こうかとか、想いを巡らせた。 『じゃぁ、明日。 はやく寝ろよ。』 とか言いつつも、通話を終える間際に伝わってきたのは 『おやすみ、茅子。』 って言葉。 声を聞いた耳がやけに熱かった。
/1029ページ

最初のコメントを投稿しよう!