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「・・・そんな風に親を思いやる君は、いいと、思うよ?
そしてこうして俺の事も気遣ってくれるのも君が考えてるよりずっと、嬉しい。
・・・“えっと”“あの”って口癖も、結構好きだ。
俺も、なかなか言葉にするの苦手なんだがなるべく頑張ってみるから。
俺と、恋愛して、みない?」
言葉にするのが苦手なんて、絶対ウソ。
こうしてちゃんと伝えてくれるじゃない。
「もちろん、結婚を、・・・前提として?」
真っ赤であろうわたしの顔を大きな掌で覆いながらわたしの返事だけを待ってる。
心臓が脈打ってるのを感じた。
でも、わたしは声が出ず・・・
車内の酸素が薄く感じた。
だからわたしの頬を覆っていた彼の手をとって、その手を握りしめて恥ずかしさを隠すため唇を噛みしめながら大きく頷いた。
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