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 「良かった…成功した…」 その場に座り込む。 はぁはぁと息を切らし、心臓がバクバク脈打ち汗がダラダラと流れる。 生きてる。 下手したら死んでたな…。 「っ!?」 突然胸が苦しくなった。 心臓がチクチクと痛い。 「やべぇ…」 子どもの頃だ。 子どもといっても記憶にない程小さい子どもの頃だ。 俺は心臓の病気があって、手術したそうだ。 だから俺の心臓には人工便が取り付けられている。 そう母から聞いた。 まぁ、それ以外はなに不自由ない。 さて、先に姉ちゃんと合流しないと…。 スマホは初期の契約段階から海外でも使用可能にしてある。 【もしも~し】 「真優姉ちゃん?柾木だ」 【やっと着いた?】 「着いた、今どこ?」 【……独房】 「…は?」
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