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虎は西下虎のカードを見せて、かるーく説明した。
「なるほど、rankはSか……。クラスは……。」
トラ「あ、それは西下虎『用』カードです。学園用にもう一つあります。」
今度は西城虎聖のカードを見せる。
理事長は驚いた様子だったが、すぐ立ち上がって虎の隣に座ると
「合格だ!キミのような王道生徒を求めてたんだ!」
と訳の分からないことを言い出して手を握った。
トラ(王道?まさか 『俺×生徒会メンバー』)
と二次元小説の恋愛物を一時期ハマって読んでいたことを思い出して、理事長に殴りかかった俺は悪くない。
∧__∧
( ´∀`)
∪ ̄ ̄∪
┃ ┃〇
⊂ ⊂┛┘
理事長が悶えて数分、扉の方から誰かがノックをした。
コンコン
「理事長。俺だ、レイだ。」
理「ああ、ちょっと待って。」
理事長は俺に早く変装するよう目で言う。
言われなくてもやりますよ。
虎は指パッチンで黒髪黒瞳になり、銀縁メガネを取り出すと、10秒と経たないうちに支度を完了した。
理「レイ。入っていいよ。」
扉が開き、その先から見えた男性の髪は茶髪の赤メッシュ入り。姿はホスト。
レイ「まったく、あんたはそそっかしいな。」
レイは理事長にそう言うと、虎のほうを見た。
レイ「おまえか?編入生ってのは。」
トラ「そうです。西城虎聖といいます。あなたは?」
虎はご丁寧にお辞儀をし、自己紹介までした。
レイはキョトンとしていた。
理事長は笑いを堪えていた。
レイ「………。」
トラ「…もう一度言います。あなたは?」
レイ「…は!あ、ああ、すまねえ。俺はレイ=レニングラード。おまえが編入するクラスの担任だ。」
クラスとか理事長から聞いてねえや。
トラ「理事長?私のクラス、教えてませんよね?」
理事長はえー?そうだっけー?と言いたげな顔でこっちを見たが、レイ先生が教えてくれた。
ー
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