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その3日後。
葬式会場にいた。
最前列に。
目の前にあるのは、母親の遺影。
ありえないくらいに絶望に打ちひしがれていた。
「ご愁傷様です」
そう言って横を通り過ぎてゆく人たちの声が、妙にイラつく。
若くして母を失った中学生を、同情し、ほんの少し、あざ笑っているようにすら感じる。
お焼香を終えると、これ以上ないほどのスピードで、葬式会場の控え室の部屋の角に丸まって、ケータイを確認した。
こんな時でさえ、ケータイが気になる。
そんな自分は依存症なのか。
メールが届いていた。
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