126人が本棚に入れています
本棚に追加
「見て見てりっちゃん!こんなに俺の手に集まってきてる!」
「うわ。それあんたの手が汚いんじゃないの?」
「ひどっ!」
今は将平と水族館デートに来ています。
そして将平はドクターフィッシュとやらをやっていて、小魚が将平の角質?を食べています。
「りっちゃんもやってみなよ!なんだかくすぐったいよ!」
私ははしゃぐ将平にため息をつき、いい、と断ってから次の場所へと移動した。
「え?!ちょっと待って!」
後ろであいつが焦ってるけど無視。
まったく。
子供じゃないんだから大きな声で呼ばないでよね。
恥ずかしい。
「りっちゃん!」
「何。」
ものすごい不機嫌に振り返ると、きょとんとした将平。
「どうしたの?何を怒ってるの?」
どうやらこいつは本気に馬鹿らしい。
「いい?ここは水族館なの。室内なの。普通大きな声で騒いだりは「ママー!早くこっち!でこっぱちが泳いでる!」
……ああいうガキぐらいしかしないのよ。」
「……り、りっちゃん。」
騒ぐ奴はいない、と言おうとしたのにタイミング良くガk……少年が私達の間を騒いで走り抜けたのでイラっとして指をさしながら言い放った。
すると少年にも聞こえていたようで、私を怯えたような目で見てくる。
だからニヤリと口だけで笑ってやったら、一目散に逃げて行った。
.
最初のコメントを投稿しよう!