悠の秘密

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「はいはい、おふたりさん 2人だけの世界に入らないの!」 瑛に突っ込まれてしまい 舞香と凌は慌てて正面を向きなおす。 「らぶらぶすんのは終わってからお部屋でどーぞ!」 そう言って瑛は茶化す。 舞香は恥ずかしいのを紛らわすように料理に手を伸ばした。 「あー、美味しかった!」 舞香はいっぱいになったお腹を撫でる。 いつになくパンパンだ。 ご飯が終わり、みんなでテレビを見ている。 今日は舞香も悠もここにお泊りだ。 時間いっぱい皆ではしゃぐ。 ここでも、二人の世界に入らない!と怒られてしまった。 ー付き合いたてだもん!許して! なんだかんだいいながらも皆応援してくれてるので、幸せな気分だった。 ただ、悠の様子だけが気になった。 春輝を、見る目がとても切なそうだったのだ。 そして、春輝と喋るときよく笑う。 男嫌いが嘘みたいに。 ー春輝と悠って元から知り合いなの……? 舞香は二人の間に何かしらある事は勘づく。 ー後で聞いてみよう! 気付けば日付が変わり みんなそれぞれの部屋へと向かう。 舞香は悠と一緒に部屋に上がる。 「舞香、凌くんとじゃなくていいの?」 そう言ってニヤニヤする悠。 「え、な、何でよ!?」 「彼氏だからでしょ♪」 そう言って楽しそうに笑う。 「でも、悠と話したいことが……」 「あー、また今度!やっぱり行ってきなさい!」 そう言って舞香は背中を押される。 結局悠1人で部屋へと入ってしまった。 ー何だかはぐらかされちゃった。 今は1人になりたいのかな…… そんなことを考えながら、渋々凌の部屋へと向かう。
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