悠の秘密

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「んー……」 舞香は目を擦りながら体を起こす。 時計を見ると朝の6時だ。 ーまだ少し起きるの早かったかも。 隣を見ると 凌はまだスヤスヤと気持ちよさそうに寝ている。 あの後どちらからともなく抱き合って眠りについたのだ。 ー寝込み襲うなとか言われたけど…… 舞香はそっとバレないように 凌の頬にキスを落とす。 こんなにも愛おしく思うなんて 少し前の自分では考えられない。 ーあんなに嫌いだったのに 今では好きで好きでたまらないよ。 って、あ、私今何も着てないじゃん! 凌が起きちゃう前に服着とこ! 舞香はベッドの下に脱ぎ捨てられていた服に手を伸ばす。 「ちょ、ちょっと!」 そんな舞香の腰に いつの間にか起きた凌が抱きついた。 おかげであと少しのところで服に手が届かなかった。 「凌離してよー」 「無理」 凌は舞香をベッドの中へと引き戻すと、 自分と向かい合わせに寝転ばせる。 「てか寝込み襲うなっつったろ?」 「お、起きてたの!?」 「……朝から盛んだな?舞香さん?」 そう言って凌はにやっと笑うと舞香に覆い被さる。 そんな凌に舞香は必死に抵抗する。 「ま、待って! 皆起きちゃうし、朝ご飯がっ……!」 しかし凌が聞く耳持つはずがない。 「俺には関係ねーよ」 そう言って妖艶な笑みを浮かべる凌に 舞香は再び襲われてしまった。 「んーもう、凌のばかあっ」 ……なんて抵抗するも虚しく 朝から激しく愛された。 ー嬉しいけど!朝からは疲れるよ! 盛んなのはどっちよ全く!
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