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２

アイザワは不服な思いを胸に秘めながら、苦笑いをタカセへ向けて話しかける。

「タカセ、どうしたんだよ。昨日から様子がおかしいぞ？……もしかして、俺が原因？」

優しい問いかけに、タカセは胸が締め付けられるような感覚に囚われた。
タカセはアイザワから視線をはずし、力なく言い放った。

「お願い、私の前から消えて」

その言葉は、アイザワの心に深く突き刺さった。
アイザワは悲しみに満ちた表情をしながら、「ごめん」と呟き、タカセの前から去った。

タカセはアイザワが見えなくなってから、その場に座り込んだ。
そして、落ち着くまでむせび泣いていた。

落ち着きを取り戻したタカセは、自室へ向かうと、アイザワから貰ったものをすべてゴミ箱へ捨てた。
目を腫らしながら、無気力に捨てる様は、いつものタカセとはかけ離れていた。

タカセはベッドの上で三角座りをしながら、この日は家から一歩も出ずに夜を迎えた。