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タカセは目の前の景色に酔いしれていた。
しかし、理想郷のような世界は、音を立てて崩れて行った。
実際には音など聞こえていない。
しかし、タカセには聞こえたのだ。
タカセは滅び行く理想郷を前に何も起こさず、ただ立ち尽くす。
世界が完全に消えたとき、真っ暗な空間に光輝くシルエットが現れた。
タカセは光を手で遮りながらも、目を凝らしその光輝くモノを見つめた。
するとそこには、タカセの人生を彩り、そしてかき乱した人物が立っていた。
その者はタカセに微笑み、手を差し伸べた。
そこで世界は切り替わった。
タカセが眠りから目を覚ましたのだ。
タカセは先ほどの夢で少しの間ボーっとしながらも、時計を確認した。
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