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それからはあっという間に今日受ける分の講義は終わった。
タカセは友人と共に中庭に来ていた。
この学校の中庭は緑豊かで、花壇には常に可愛らしい花が咲き誇っている。
しかし、この中庭は生徒からは人気ではない。
その理由の1つに、移動が面倒だからだ。
密集した講義室から遠く離れ、その上、とある扉からしか出入りが出来ない。
そして、もう1つの理由として、講義室の近くに図書館や食堂がある。
そのため、生徒はみな、時間潰しや勉強のために図書館等を利用している。
友人の1人が訝しげな目で中庭を見ていた。
タカセは友人の視線を辿った。
そこはいつも座っているベンチ。
そこに誰かが座っていた。
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