7/14
前へ
/16ページ
次へ
その一週間後…。   「では今から、 オペを開始しますね。 麻酔なんだけど、 注射とガスどっちが良い?」   注射は嫌い。痛いし。   「ガスでお願いします。」   「はい。」   ベッドに横になると、 口周りに機具をあてられた。   「深呼吸しながら、 ゆっくり吸って下さいね。」   何だか、不思議な感じがする…。 でも、気持ち良くて…。   そして、 意識が遠くなっていく…。     「成功しましたよ!」   「え…?」   気付いたら終わっていた。 どうやら、 寝てしまったらしい…。   怪我している腕は 包帯が何十にも巻かれていた。 辛うじて、動く事は動くが…。   「暫く安静にしてて下さいね。」   「はい。」   『暫く』…。どれ位だろう…? 一週間?二週間? バンド平気かな…?   ―ピースをすれば、 何だって出来るんだって―   「『何だって』…か。」   そう言い、 太陽にピースをかざしてみた。   太陽が、 微笑んでくれたような気がした。
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加