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大ちゃんはどこが一番感じるのか。 大ちゃんの中はどう俺のを締め付けるのか。 そう考えるだけで気分が高まってしまう。    羞恥と抵抗、そして快感。 そんな感情に押し潰されそうな表情が見たい。 そんな大ちゃんが見たい。    ああ、やばいな……。    俺、…大ちゃんが好きなのかもしれない。    一度そう思ってしまうと、もう終わりで、あれからはどんな女と付き合ったとしても満たされることはなくなってしまった。     女に興味が無くなったわけではないはずだし、男に興味があるわけでもない。 実際、一回だけ男と寝たこともあったけど何も感じることはなく残ったのは嫌な悪寒だけだった。    なら、俺は大ちゃんが――大ちゃんだから好きということになるのか。 頭の中ではずっとそんな考えの堂々巡りを繰り返していた。    結局、自分の感情を自分自身がいまいち理解できずに、そのうち女と付き合うのも、友達と遊び歩くことも減っていった。    そんな時期に大ちゃんと一緒に買い物をしに行った。    その日の帰り道に大ちゃんは不意に言う。 「やっと山田も落ち着いてきたよなー」 とても嬉しそうに表情を綻ばせて俺を見る。 「そりゃ、もう中3だし…」 「ははっ、兄ちゃんはすげー嬉しいぞーっ」 そうがさつに俺の頭を撫でた。 けど俺の背が伸び、いつの間にか同じくらいの身長になった今、頭を撫でるという行為は少し無理がある。 それでも大ちゃんはそんなことは気にしていないかのように微笑んだ。 実際、本人は気にしていないんだろう。    だって、大ちゃんはいつだって自分の方が上だと…、そういった位置付けが身にも心にも染み付いてしまっているんだから。    昔の俺ならキレていただろうけど…、というかキレてしまって大ちゃんを怒らせたんだけど。 今はそんなことしない。    これはもう仕方無いことだって割り切っていた。
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