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父様との話も終わり次は食糧の準備へと取り掛かる。
龍玉も私が持っておくようになった。先ほど中を開けて見てみると首飾りに付いている玉と同じ丸い白い石だった。
日持ちする物を箱に詰めていく。何日隠れるか分からないのでいろいろ用意していくとかなりの量になった。
『あとで運んでもらうかな。』
敵方が今何処まで来ているかも分からない。なるべく早く用意しなくては…。
『ん~でも来るのかな。お城を攻めるのならこの村へ来るよりそのまま街道を進んでいけば速いのに…。』
もしかして龍の力を得るために…考え過ぎだよね。
隣の国の殿様が代わってあまりいい噂は聞かない。民に苦しい生活をさせたり商売にくる商人や荷物を運ぶ人から物を没収し従わない者などは牢獄に入れたり…。
荷物をまとめ持てる分だけを神社の裏に持って行く。
日陰に入るとまだ肌寒い。あとで布団も1つ用意しよう。
境内の方へ行くと父様は祈りを捧げていた。
すると鳥居から村人達がやってきた。それぞれ不安そうな顔をしているが、力を合わせてきた仲間がいるので安堵している。
「お小夜ちゃん。」
『金三郎さん、それにみんなどうしたんですか?』
「いや~早いことに越したことはないと思ってね、年寄りだけ先に来たんだよ。」
『そうですか。それじゃ皆さん家の方に上がって下さい。裏の森へは明日の朝行きましょう。』
その夜は早めに就寝し明日にそなえた。
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