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まぁ、十代の恋愛事情なんて所詮こんなものだと思えば、こんなものなのかもしれない。
俺は未だに好きとかよくわからない。
好きです。
とか言われても嘘臭い。
とりあえず、信じられないのだろうな。なんて思う。
鍵のかかっていないドアを開ける。
「相澤ー。」
「んだよ。無駄に名前呼ぶな。」
「まあ、そう言うなよ。」
なんて言いながら、壁際に座って漫画を開く。
相澤が先に読んだ漫画。
その漫画を無言で読む。
「なぁ。」
「ん?」
珍しく相澤が話しかけてくる。
「そろそろさ、飯行こうぜ?」
「あー…。はいはい。」
相澤の言葉に思わず顔がにやけた。
「キモい。」
俺の顔を見て相澤が言う。
「だって、お前、ラーメン好きすぎ。」
「当たり前だろ。」
ドヤ顔を見せる相澤に更に笑いがこみ上げた。
今日の寮の夕飯はラーメンになっている。
相澤はラーメンが好きで
単純だな、なんて思った。
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