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反論したいのを抑えて、
ただ頷いた。
さっさと食器を片づけ、食堂を出る。
階段を上りながら相澤に尋ねた。
「お前どうすんの?」
「婆ちゃん家か帰るかするわ。」
「ふぅん。」
まあ、大人の決めたことに俺ら、子どもが反論出来るはずもなく、
そうする以外の選択肢がないのもまた然りである。
「あー、遠征か。」
「うん?」
「また怒られてくるんだろうな、って思いましてな。」
「ははっ――」
相澤が笑う。
「まあ、頑張りたまえ。」
―――その口から出たその言葉が
他人を応援していく言葉で
自分には関係ないと、
突っぱねられた感がありすぎて
「――おうっ」
返事をするのに躓いた。
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