軍神再誕!

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――――いいのか? 否、良いわけがない。こんな形で人生を終わらせるわけにはいかない。 だが俺が見るからに武士なこの男に勝てるわけがない。 だからせめて、今まで十七年間の冴えない人生。最後くらいはいい格好をさせてくれ。 こいつと闘って、宇田切を無事に逃がしてやりたい。 神様とかは信じたことはないが、もしいるなら俺の言葉を聴いてくれ。それぐらいはやらせてくれ。 「・・・・信長様の天下に、まずは一歩」 毛利が俺の目の前で刀を振り下ろした。 死を察した瞬間は不思議な感覚があった。刀の動きがスロー映像を再生しているかのように見える。 恐怖心で身体が動かない。どうしようもない。 だけど、このままでは死ねない。俺がやられれば宇田切も殺されるかもしれない。 神様、この娘は俺を守ろうとしてくれた。だから俺にも守らせてくれ。 俺の前世が戦国大名だったら、数百人の人間を守ってたはずだ。 俺の心に、魂に、軍神とか龍とかの力があるなら・・・・・・・・ 「・・・・・・・・女の子一人ぐらい、護れるはずだろぉぉぉーーーーーー!!!!」 思考回路なんて働いていない。ただ構えていた小刀を突き出すしか俺にはできなかった。 視界もホワイトアウトし、その瞬間に何が起こったか、俺はどうなったのかわからなかった。
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