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「それにあの言葉!天下を賭けて戦う者どもに向けて“天を駆ける”と!こんなバカにされて諸将が黙っているわけありません!すばらしい挑発です!」
「んな・・・・、ちょい待て!俺そんなつもりじゃ!」
「謙遜なさらなくてもいいのです!これから毎日敵将が襲ってきても問題ありません!今日のように撃退なされば!」
「それが無理だって言ってんだよ!」
「大丈夫です!いざとなれば私が!この身を盾に殿をお守りいたしまする!!」
「そういうのやめろって!そして俺を殿って呼ぶな!!」
「ですが殿は殿ですから!私が殿と呼べるのは殿だけですから!」
「いや訳わかんねーから!!ていうかもうどうなんだよ!俺これからどうなっちゃうの!?」
「各勢力からの刺客が殿の命を奪いに来ます!もう平穏とはほど遠い生活しかできません!」
「・・・・・・・・ウソ?」
「マジです!しかし問題ありません!殿は私が絶対死守しますので!!」
・・・・・・・・・・・・息を大きく吸った。
覚悟を決めたわけではない。
自分が選んだわけでもないのに命を狙われる。
現実と思いたくない、今まで全部夢だったと信じたい。
ところがどっこい。現実です、これが現実。
そんな状況で俺ができることは一つしかない。
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