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「途中まで…いいっすか」
小さな声だった
「あ、うん」
とっさに返事を返すと真田くんはスタスタと出口まで歩いていってしまった
足早に彼の後を追う
外に出ると辺りは薄暗くなっていた
暫く無言で真田くんの半歩後ろを歩いた
何故こんな状況になったのか…
「神楽さんは…進学?」
此方を振り向く事なく真田くんが問いかけてくる
「いや、就職だよ?バイト先に」
「そうなんだ」
「真田くんは?」
「県外に進学」
「あ…そうなんだ」
県外かぁ…
なんて少しセンチメンタルになっている自分
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