チャレンジャー

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呪文と共に光の渦が生まれ、その中から一匹の竜が姿を現す。 蛇のように細長い体に、4本の手足。頭には2本の角が生え、右手には竜玉を握っている。 指は5本あるから、青龍の中でも上位であろう。 龍の爪は3~5本あり、多いほど格が上がる。 故に中国では5本指の龍、つまり五爪の龍の意匠はは皇族しか使用出来なかったという。 「青龍、その力を発揮するんだな!」 「青龍を召喚するとは、流石は英雄マイタケね!」 召喚主の命令を受けた青龍は俺に迫る。女神は英雄の実力に大興奮だ。 東方の守りであり、水を司る青龍。普通ならそんな存在が迫ったら怖いよな。 「よ~しよしよし、鱗ツルツルだなぁ。」 右手に巻き付いてきた青龍の背中を左手で撫でる。 この青龍、全長50センチくらいしかないんだよ。 巻き付いてきて威嚇するんだけど、怖さなんかは欠片もない。 「あ、あの青龍に耐えるというの?異世界の英雄もやるわね………」 「やっぱり通じないんだな。でも、まだこれからなんだな!」 青龍が通用しない事をマイタケは予想していたらしい。 次の魔獣を呼び出すべく詠唱を開始した。
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