心頭滅却しても熱い

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迅が目を覚ますと相変わらずの青い世界。 先ほどの事を思い出し全身を調べていると。 「気分はどうだ?」 自分に声を掛けてくれた老人が話掛けてきた。 「なんか凄く軽い。」 「そうか、では神に近付いた感想はどうだ?」 「は?」 いきなり理解出来ない事を言われ呆然とする迅。 え?神に近付く?あれ?オレって転生するためにここに来たのでは? 「何を呆けておる、そのために今までやって来たのだろう?」 なんか妙に噛み合って無い会話。 取り敢えず聞いてみよう。 「転生のための試練じゃ無いの?」 「はあ?」 「「…………………」」 ――――――――――――――― これまでの経緯を話してみたら。 「はっはっはっ!字を読ませない為の処置が裏目に出るとはな!」 散々笑った後落ち着いたのか迅に顔を寄せ。 「お主、運が良かったのう。」 「なぜ?」 「先ほどの現象は魂の昇華じゃ。」 「なにそれ?」 「まず順に説明するとだな、ここは神層界と言って神や神に近い存在やその使いが住む場所だ。」 老人は門を指差し。 「あの潜ると使い以外の存在は強制的に神に近付く、この場所に居れるようにな。」
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